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リスボンでおすすめのファドハウス♪カジュアルにファドを楽しめる【Tasca do Chico】

リスボンのファドハウス【Tasca do Chico】 ポルトガル

Olá!元ポルトガル在住者のゆこです。

「せっかくポルトガルに来たんだから、一度は民族歌謡ファドを生で聴いてみたい!」という方も多いのではないでしょうか?

しかし、リスボンだけでもファドハウスはたくさんあるし、お店によっては予約制だったり・・・しかもチャージはピンキリ!

「いったいどこに行けばいいかさっぱりわからない!(泣)」というのが本音。

そんなみなさんに朗報です!

今回は、リスボンで私がおすすめするとっておきのファドハウスをご紹介します!

ファドとは?

ファドのはじまりは19世紀初頭。

植民地の奴隷たちが苦しい身の上を歌った音楽が、逆輸入されたといわれています。

もともとは酒場や路上で憂さ晴らしに歌われたファドが、次第に人々の間で広がっていきました。

こうしてリスボンの下層階級の音楽として生まれたファド。

その名の由来は「運命」や「宿命」を意味するラテン語の‟fatum”にあるといわれています。

ファディストと呼ばれる歌い手と、ギターラ(ポルトガルギター)、ヴィオラ(ギター)で演奏されるポルトガルの民族歌謡です。

ゆこ
ゆこ

2011年にはユネスコの無形文化遺産に認定!

ファディストたちは切望や悲しみ、運命をメロディーにのせてサウダーデ(郷愁)を表現します。

サウダーデと聞くと、もの悲しい旋律の曲が多いのかと思われがちですが、明るい曲やさわやかな曲、哀愁漂うしっとりした曲などさまざまです。

ファドはどこで聴ける?

カーザ・ド・ファド(Casa do Fado)、通称ファドハウスと呼ばれるライブハウスで聴くことができます。

ファドハウスはバイロ・アルトアルファマ地区に多くあり、生演奏を聴きながら食事もできるお店がほとんどです。

庶民的な食堂のようなお店から、予約制の高級レストランのようなお店まであるので、予算に応じてお店を選びましょう。

おすすめのファドハウス【Tasca do Chico】

今回ご紹介するのは、私のいちおしのファドハウス Tasca do Chico です。

バイロ・アルト地区にお店を構えて25年、観光客だけでなく地元民からも愛されるお店です。

特徴

このお店の一番の魅力は、食事やドリンクを注文すればチャージなしでカジュアルにファドを楽しめるところ!

そんなわけで連日大盛況。

予約も必要なし!・・・というか基本できないので、満席時は外に並んで順番待ちが必須です。

どれくらい待つかは運次第。

ファディストが交代する休憩のタイミングで、誰かがお店を出たら入れ替わりで入店となります。

お店が開くのは19:00ですが、開店と同時に行ったのではもう満席です。

以前、開店前の18:00くらいに行くと名前・人数を聞いて席を確保してくれたので、早めに行ってお店の人に確認しましょう。

ただし時間の指定はできず、18:30に戻ってきてフードやドリンクを注文し、開店までは指定された席で待つことになります。

それでも座って待てるし、確実に19:00から聴けるので、外で立っていつ来るかわからない順番を待つよりかはいいかと…。

ちなみに、このファドハウスはプロだけでなく、アマチュアも大歓迎。

オーナー曰く「曲を知っててやる気があれば、歌の上手い下手に関係なく、誰でもプロのギタリストの演奏で歌える」とのこと。

私が訪れた際は毎回プロの方々でしたが、まれにフラッと散歩ついでに訪れた、地元のファド好きが1曲歌うこともあるそうです(笑)

アクセス

バイシャ地区の西側にあるバイロ・アルト。

昼間はわりと落ち着いたエリアですが、夜になると一転。

飲食店やファドハウスがたくさんあり、多くの観光客でにぎわいます。

にぎわう夜のバイロアルト地区

最寄り駅となる地下鉄のバイシャ・シアード駅(Baixa-Chiado)からお店までは徒歩4分

駅を出たらルイス・デ・カモインス広場(Luís de Camões Square)まで行き、広場の北側にあるノルテ通りを進んで、さらに一本西側の通りにお店があります。

こちらがファドハウス Tasca do Chico の外観。

お店の外壁には往年のファディストたちが描かれたアズレージョが。

Tasca do Chico外観

入口にはオーナーが立ち、入店の案内をしています。

ファドの演奏中は出入りができないので、休憩のタイミングでオーナーから声がかかったら中に入ってください。

店内の様子

お店に入ると、壁にはファディストや演奏者たちの写真がびっしり!

さらに天井には無数のスポーツタオルが飾られ、にぎやかな雰囲気です。

Tasca do Chico店内の様子

奥にはトイレやバーカウンターもあります。

Tasca do Chico店内の様子

4人掛けのテーブル席が8つで、立ち見を入れても40人も入れば満員といった小さな店内。

演奏の時間になるとムーディーなライトが灯り、目の前でファドを鑑賞することができます。

▼マイクなしでも響き渡る歌声▼

ファディストとギター奏者

▼左がギターラ(ポルトガルギター)▼
右がヴィオラ(ギター)

ファドギター

持ち時間はひとり15~20分程度。

ファディストは女性だけでなく男性もいて、人によって曲調がかなり異なるので、ぜひ2~3人は聴いてみることをおすすめします。

私が初めて聴いたファドはとてもポップなものだったので、「ファドって悲しい歌じゃないんだ!」ととても驚いたのを覚えています。

そして次に聴いたのが上の写真の女性で、哀愁をしっとり歌い上げるタイプ。

「お~、これぞイメージしていたファドだわ」と、その違いにファドの奥深さを感じました。

正直なところ、もともとあまりファドに興味がなかった私ですが、実際に生で聴いてすっかりファドの魅力にはまってしまいました♡

おわりに

カジュアルにファドを楽しめる、私のいちおしのファドハウス【Tasca do Chico】をご紹介しました。

もともとファドを楽しみに来る人はもちろん、私のように「別にそこまで興味はないけど、ちょっと気になる…」というに人にも敷居が低くて入りやすい、おすすめのお店です。

そして、生演奏を一度聴いたら、その魅力のとりこになること間違いなし!

ぜひ、ファドとともにリスボンで素敵な夜をお過ごしください♪


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