こんにちは!ゆこです。
今回は、2021年12月に訪れた、群馬県の四万温泉にある老舗旅館【積善館 本館】の宿泊記をお届けします♪
宿の概要から、お部屋・温泉・食事の詳細まで、写真付きでたっぷり紹介!
さらに、実際に泊まってみて感じた宿のおすすめポイントや、予約前に知っておきたい注意点についても解説していきます!
四万温泉に行くみなさんは、必見です!
積善館概要
四万温泉にある積善館は、創業から300年以上の歴史を誇る老舗の温泉旅館。
江戸時代の創業当時から「湯治宿」として栄え、その後、増改築を繰り返して現在の姿になりました。
建物は、本館・山荘・佳松亭と3つの棟に分かれており、それぞれ趣が異なります。
本館→山荘→佳松亭の順に、客室の豪華さや快適さが増し、サービスも充実していきます。
もちろん、その分宿泊料もUP。
本館はひとりあたり約1万円~泊まれますが、佳松亭ともなると、1番安い部屋でもひとりあたり3万~、最上階の5つ星客室にいたっては4万円~と、近場の海外に行けちゃいそうなお値段!
いつかは泊まってみたい!・・・でも今じゃない(笑)
ということで、今回宿泊したのは「本館」です。
ちなみに、この本館はジブリ映画「千と千尋の神隠し」の舞台になったとも言われています。
特に、宿の前を流れる新湯川に架かる「慶雲橋」は、映画に出てきた「油屋」へと繋がる赤い橋そのもの!
積善館を訪れる前には、ぜひ映画を見返してみてください♪
住所 | 〒377-0601 群馬県吾妻郡中之条町四万4236 |
電話番号 | 0279-64-2101 |
アクセス | 電車 中之条駅下車 タクシーで約20分/バスで約40分→四万温泉下車 徒歩2分 車 中之条町から国道353号線で約25分 ※東京駅からは積善館直通のバスあり 詳細は宿の公式HP<交通案内>より |
チェックイン/アウト | 本館 チェックイン 14:00~17:00/チェックアウト 10:00 佳松亭・山荘 チェックイン14:00~18:00/チェックアウト 11:00 |
公式サイト | https://www.sekizenkan.co.jp/ |
チェックイン
私たちは車で訪れたため、まずは佳松亭の裏手にある駐車場へ。
宿へ向かう途中の「萩橋」の手前にある、こちらの看板に書かれたQRコードを読み取ると、駐車場への行き方が詳しく載っています。
私たちはこの看板に気づかず、本館の橋の手前まで車で行ってしまい・・・
気づいたフロントの方が表まで出てきてくれて、直接駐車場の地図をもらいました^^;
無事駐車場にたどり着き、車を停めると、今度は佳松亭のスタッフの方が外へお出迎え。
駐車場からは、佳松亭・山荘の建物内を通って、本館フロントへと向かいます。
エレベーターで1つ階を降りると、そこには佳松亭から山荘へとつながる「鏡の廊下」が。
名前からして全面鏡張りなのかと思いきや、木枠の間に10㎝くらいの鏡が埋め込まれているだけで拍子抜け(笑)
廊下を抜けると山荘に入るのですが、現代的な佳松亭から一転、急にレトロな雰囲気に。
さて、山荘についたら再びエレベーターに乗り、1番下の階へ。
エレベーターの扉が開くと、目の前には「浪漫のトンネル」が出現!
薄暗くてちょっと不気味・・・なんだか急に異世界感がただよいます。
トンネルを抜けて廊下を進み、本館の1階へ。
階段上部にこんなものも発見!
左:若かりし頃の吉永小百合と西田敏行が、映画の撮影で訪れていた様子。
右:白黒写真が宿の歴史を感じさせます。
本館玄関の天井にはレトロな照明が今も残り、まるでタイムスリップしたかのような気分♪
長い道のりを経て、ようやく本館のフロントに到着です!
チェックインを終えたら、さっそくお部屋へ♪
部屋に館内着は置いていないので、チェックイン時に自分のサイズの浴衣を持って行きます。
本館のお部屋
本館はお部屋係がつかないので、鍵をもらったらセルフでお部屋へ移動。
1階のフロントから、先ほど通った階段で2階へ上がり、赤い絨毯が敷かれた廊下を進みます。
木造ゆえに、歩くたびにミシミシいうのはご愛嬌。
私たちが泊まったお部屋は「イ_26号室」。
2階の角部屋です。
扉を開けると、入り口脇に押し入れ。
日本最古の木造湯宿と聞いて、どんなボロ・・・いや、古びた建物なのだろうか?と少々ビビっていましたが、想像以上にきれい。
廊下を歩いてきたときに受けた印象とは違い、客室内はきれいに改装されていて、それほど古さを感じさせません。
部屋に入ると、まずは3畳の和室。
服もかけられるようになっていて、荷物置き場にぴったりです。
その奥には、10畳の広々とした和室。
もともと4人まで泊まれるお部屋を予約していたのですが、アップグレードしてもらえたようです!ラッキー♪
この角部屋は6人まで泊まれる部屋なので、2人では持て余す広さ!
しかもこたつ付き!これはうれしい♪
暖房もしっかり効いています!
あったか~いお部屋で、テレビを見ながらこたつでぬくぬく・・・最高すぎます♡
奥の障子を開けると、外の景色を眺めながらくつろげるスペース(広縁)も。
窓からは、ちょうど本館の正面玄関が見えます。
空の冷蔵庫もあり、自由に使うことができます。
反対側には洗面台も。
部屋にもドライヤーがあるとは知らず、うれしいサプライズ!
部屋の右側の障子を開けると、眼下には勢いよく流れる新湯川と・・・積善館のシンボルともいえる赤い橋がすぐそこに!
この眺めは角部屋の特権ですね♪
ポットもあり。
※お湯が足りなくなったら、廊下にある共用の給湯器から補給。
セーフティボックスもあり。
ハンドタオルと歯ブラシセットもあり。
バスタオル・足袋ソックス・帯・丹前(防寒用の羽織)はクローゼットの中にありました。
お茶セットと花豆のお饅頭も用意されています。
温泉宿のお茶菓子って、なにげに楽しみのひとつ♪
箱を開けると、なんとも可愛らしい茶器が入っておりました♡
温泉に入る前に、まずはお饅頭と煎茶で一息。
おいしゅうございました♡
温泉
「四万(よんまん)の病に効く」として、その名がつけられた四万温泉。
積善館には本館・山荘・佳松亭あわせて5つの温泉があり、どのお部屋に泊まっても、これらすべての温泉を利用することができます。
元禄の湯
本館にあり、国の登録有形文化財にも指定されている「元禄の湯」。
大正ロマンの雰囲気を感じられるモダンなホール風の建築に、アーチ形の大きな窓が特徴です。
12月は湯船にたくさんのゆずが浮かんでいて、浴室の扉を開けた瞬間からいい香り♡
また、お風呂のルーツともいわれる「蒸し湯」も体験できます。
写真正面に見えるアーチ型の小さな扉を開けると、タイル張りのイスのようなものがあり、そこに寝そべって蒸し湯を楽しむのですが・・・
人ひとり入るのがやっとの狭い空間は薄暗く、閉所恐怖症の人間にはとても無理(笑)
上の写真は男湯の写真で、そんなに狭そうには見えないのですが、女湯の方は絶対もっと狭かったと思う!
かがまないと入れないし、天井はすぐそこだしで、全然くつろげず(涙)
私は30秒ほどで出てきてしまいましたが、貴重な体験ができました!
元禄の湯は、脱衣所と浴室が一体となった古いスタイルで、洗い場も1つしかありません。
扉を開けると、手前に脱衣かごが並べられた棚と洗面台がひとつあるだけで、その先には仕切りがなく、浴室が広がります。
そのため、身体や頭を洗うには、洗い場が多くて脱衣所も広い(ドライヤーも複数設置)「杜の湯」がおすすめです。
岩風呂
本館にある「岩風呂」。
もともとは混浴でしたが、現在は男女交代制となっています。
本館の客室からは1番近くにありましたが、脱衣所・お風呂ともにそれほど大きくはなかったため、私たちは入らず。
山荘の湯
その名の通り、山荘にある無料貸切風呂の「山荘の湯」。
予約は特に必要がなく、入口にある札が「使用できます」となっていれば、誰でも利用が可能。
滞在中に利用してみようと何度か立ち寄ったのですが、タイミングが悪く毎回使用中だったので、今回は断念しました。
杜の湯
開放的な内風呂と、緑に囲まれた露天風呂の両方を楽しめるのが、佳松亭にある「杜の湯」。
個人的に1番のお気に入りで、特に露天風呂は、朝と夜でそれぞれ違った雰囲気を味わうことができます♪
私たちが訪れたときには、ちょうど数日前に降った雪が残っていて、ひんやりとした空気の中、あつ~い湯につかるという、冬の温泉の醍醐味を満喫できました♪
冬の雪景色も素敵だったけど、次は新緑の季節にも行ってみたいなぁ♡
杜の湯は、アメニティも充実。
男湯・女湯共通 | シャンプー・リンス・ボディソープ・綿棒・コーム |
男湯のみ | フェイスソープ・カミソリ・アフターシェーブローション |
女湯のみ | クレンジング・ヘアゴム・シャワーキャップ・化粧水・乳液 |
これだけそろっていれば、もう手ぶらでOK♪
ドライヤーや鍵付きの貴重品ボックスもあり、使い勝手抜群。
洗い場もたくさんあるので、まずはここで体を洗ってさっぱりしてから、温泉巡りをスタートするのがおすすめです。
積/善
佳松亭の中庭に佇む、有料貸切風呂の「積」と「善」。
大きくとった窓からは、外に広がる四万の自然を眺めることができます。
▼石造りの丸い浴槽が「積」▼
▼石造りの四角い浴槽が「善」▼
料⾦は1回45分で3,300円と、ちょっとお高め。
入浴希望の場合は、フロントで予約をして、時間になったらフロントへ鍵をもらいにいきます。
食事
夕食
夕食は18:00~19:30の間に大広間で提供されますが、自分で配膳すればお部屋でも食べることができるということで、お部屋でいただきました。
本館の夕食は「お弁当形式」なのですが、温かいご飯や茶わん蒸し、上州麦豚こしね汁がつきます。※ごはんとこしね汁はおかわり自由
‟湯治にふさわしく、素朴で滋味豊かな献立”とのことですが、3段重ねのお重を広げると、もう十分立派な旅館の夕食です!
出来立て熱々ではありませんが、品数が多く、手の込んだ美味しいお食事に大満足!
量が少ないという口コミも見かけましたが、私たち夫婦(30代)には十分なボリュームでした。
むしろご飯を残してしまったくらい。
身体にやさしい料理で、お腹も心も満たされました♪
連泊の場合は、献立が日替わりになるとのことなので、これなら1週間くらい滞在したいなぁ♡
朝食
朝食は8:00~9:00の間に大広間でいただきます。
お野菜中心のヘルシーな献立ですが、こちらも朝食としては十分な量と品数。
ご飯はおかゆと白米から選べます。※ごはんとみそ汁はおかわりOK!
飲み物は、お茶やコーヒーなどのポットが置いてあるのでセルフで。
朝からしっかり食べる派の私には物足りないかな?と思ったのですが、食べ終えるころにはしっかり満腹に。
山荘や佳松亭のお食事と比べると豪華さには欠けますが、宿泊料金の違いを考えると、朝夕ともに十分満足のいくものでした^^
【積善館 本館】のおすすめポイント
レトロでフォトジェニックな建物
最大の魅力は、なんといってもこの美しい木造建築!
この景観をひと目見ようと、宿泊者以外にも多くの観光客が足を運ぶほどです。
特に積善館を象徴する「慶運橋」前は、1番人気のフォトスポット。
人がいなくなったタイミングを見計らって、ぜひ記念撮影を♪
また、夜にはライトアップされて、幻想的な雰囲気に♡
あたりが暗くなるころには、日帰り観光で訪れていた人たちはいなくなり、街はとっても静か。
このライトアップを楽しめるのは、宿泊者の特権です♪
どこから撮ってもインスタ映え間違いなし!
昼間とはひと味違った美しさに、うっとりです♪
もちろん、外観だけでなく館内もとっても素敵♪
2階から3階へ上がる階段が、私のお気に入りスポット♡
フロントの隣には、積善館の歴史を学べる資料館もあります。
よくみると、宮崎駿監督のサインも!
奥の部屋には、身分の高い人のみが宿泊を許されたという「上段の間」が。
かつて、江戸時代の役人たちも、ここで日頃の疲れを癒していったんだとか。
お部屋と温泉の往復だけじゃもったいない!
見どころ満載の、迷路のような館内を探検してみるのも、楽しいですよ^^
月・水・金曜日の15:30から実施される、積善館亭主による「館内歴史ツアー」に参加するのもおすすめ♪
約45分ほどのツアーで、積善館の歴史や四万温泉の歴史、湯治の歴史などここでしか聞けないお話を聞くことができます。
※予約制なので、参加希望の方は事前予約を忘れずに!
※2021年12月31日をもって、館内歴史ツアーは終了となってしまいました。残念(涙)
今後は、他の方法にて積善館の歴史を感じられる企画を検討中とのこと。
コスパが抜群!
私たちが12月の平日に利用した際は、1泊2食付きでひとりあたり1泊9,900円でした。
山荘や佳松亭と比べると、サービスは最小限で多少の不便はありますが、それでも満足のいく滞在ができたと感じています。
ていねいに手を加えて引き継いできた、歴史ある建物に泊まれること自体に大きな価値を感じるので、このお値段はむしろ安いくらい。
食事も十分なボリュームがあり、味も美味しく大満足!
なんなら1泊では物足りないとさえ思えるほど、居心地の良さにすっかり気に入ってしまいました♪
これはもう再訪決定です!
部屋で無料のWi-Fiが使える
私たちは1泊だけしかしなかったので、さしてその恩恵を受けませんでしたが、ワーケーションで利用する人にはぴったり!
作業用のスペースはありませんが、温泉と美味しい食事を楽しみながら、仕事ができたら最高ですよね^^
予約前に知っておきたい注意点
個人的に大満足の本館ですが、宿を予約する前に知っておきたい注意点が2点あります。
防音性が低い
木造建築ゆえに、防音性が低いという点。
自分たちが起きている間はまったく気にならなかったのですが、いざ寝ようとしたときに、上の階の足音や下の階の話し声が、思っていたよりも聞こえました。
気になる方は耳栓を持参するか、より快適さを求めるなら、山荘や佳松亭の宿泊も検討した方がいいかもしれません。
トイレが共用
本館は全客室において、トイレが部屋にはついていません。
そのため、男女別の共用トイレを利用します。
とはいえ、洋式トイレに改装されていて、ウォシュレットも完備。
とてもきれいなので、快適に利用できるのでご安心を。
ただし、冬場はトイレまでの道のりがつらかった(涙)
今回不運にも夜中に一度目が覚めてしまい、そこからなかなか寝付けず、トイレに行くことに。
部屋の中の温かさとは打って変わって、廊下は暖房がついていても寒い!
ぶるぶる震えながら、トイレへダッシュしました。
おわりに
四万温泉にある積善館の宿泊記をお届けしました。
日帰りで温泉のみの利用も可能ですが、宿の魅力をたっぷり満喫するには断然宿泊がおすすめ!
都会の喧騒から逃れてのんびり過ごしたい方、歴史ある建物に滞在しながら湯治体験をしたい方、フォトジェニックなものに目がない方などなど・・・
みなさんにぜひ訪れてほしい、いちおしの温泉宿です!
次回は、四万温泉のおすすめ観光スポットをご紹介します。
お楽しみに♪
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